ジンジャーシロップやクラフトコーラを流通させるには vol.3

わたしたち buddha mountainの手がけるGINGER LEMON HONEYの販売までの道のりをつづる連載です。

▼前回はこちら

ジンジャーシロップやクラフトコーラを流通させるには vol.2

前回、プロの力を借りて安定したレシピ作りに取り組むことにしましたが、方針は以下の通り。

・加熱調理により味の安定と殺菌を図る
・スパイスの煮込み時間を特性に合わせて変更
・手順の統一化

加熱調理により味の安定と殺菌を図る

「酸化してるかなあ」という感想が出た具材を漬け込んだシロップへの感想。これは加熱されていない具材が傷み出していることの現れで、衛生的にも良くないので、しっかりした加熱調理を基本とすることにしました。
GINGER LEMON HONEY の要はなんと言っても生姜です。
シロップを作るので、一つの生姜から以下に多くのエキスを取り出すかが重要です。そこで取った方法が

・フードプロセッサーで粗めに処理する。
・味がしっかり出つつ水分が飛びすぎない時間煮出す。

ということ。

現地では輪切りやざく切りの生姜を見ることが多かったので、フードプロセッサーでの処理という発想がなかったので、擦り下ろすことも考えたのですが、擦り下ろす手間とそれを後から取り出す手間を考えると現実的ではありません。
プロの知見は非常に頼りになりました。

スパイスの煮込み時間を特性に合わせて変更

GINGER LEMON HONEYには数種類のスパイスを使用しているのですが、これらの扱いは非常に難しかったです。
ホールスパイスか粉スパイスかで、味の出方が違うのですが、これらを大きく
・味の基本となるホールスパイス
・味を決める粉スパイス
にわけて、基本となホールスパイスは生姜と一緒にしっかり煮出し、取り出す工程をとり、粉スパイスは短時間煮込むことで重層的な味わいを作り出すことに成功。GINGER LEMON HONEY が他と違うものになったのはこの工程が大きいと感じます。

このスパイスの選定には、多くの時間を割きました。試作をして飲み比べをするわけですが、試飲を繰り返すと、舌が麻痺してきてしまうので、日をまたいでの検証が続きました。
さまざまなスパイスの中から、残ったのはいわゆる定番のものが多くなりましたが、これこそ黄金比というバランスを見出せました。

手順の統一化

蜂蜜、レモンと甜菜糖を入れるタイミングも試行錯誤して、できるだけ効率よく味がでるように調整しました。
特にレモンを入れるタイミング、煮込む時間はセンシティブで、同じ量でもかなり味わいに変化がありました。フレッシュさを損なわないながらも、乳製品やお酒と割った時に違和感がないように、調整を繰り返しました。

これらの気の遠くなるような試行錯誤は、我々だけでは難しかったでしょう。改めて、吉祥寺Le petit restaurant Kiyoの鎌谷氏に謝意を表したいと思います。

こうして念願のレシピを手に入れることができました。
ーつづくー

 

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