必要なものをつくるーbuddha mountainについて

はじめてのひとも、しばらくぶりのひとも、こんにちは。こんばんは。buddha mountainの岡尾です。
https://buddhamountain.store/

岡尾ってだれ?という人ばかりかと思うので、自己紹介をさせてください。私は都内の私立大学を卒業し、広告制作会社でサラリーマンを数年やったあとで、激務と無能さで頭がちょっとあれになったので退職。おなじような商売をしいてた父の会社に拾ってもらったと思ったら、父が急逝し、なんちゃって社長に就任しました。

それからあっという間に10年がたちました。

自社製品をつくらなければやばいという思いと、まあ請負でなんとか食えてるしという思いを抱えながらのらりくらりと生きていた頃に、コロナがやってきました。

当時は制作機能を活かして、クリエイティブでアイデアフルな自社製品をつくっていこう! と思っていたのですが、具体的になにもせず、自分の手をぢっとみる生活が続きました。

そんな時間だけはある生活のなかで、―じりじりと減っていく案件を向こうにみながら―僕がやりはじめたのは、昔から好きだった音楽をやること。
久しぶりに触るDAW (デスクトップオーディオワークステーション:音楽制作ソフト)に悪戦苦闘しながら、拙いながらもなんとか曲を仕上げ、自発的に何かをつくることの素晴らしさを噛み締めました。自分の中にある何かが変化し、胎動しているのを感じました。

とはいえ、音楽をつくったところで、自分の中以外はなにも変わりませんでした。

少し父の話をさせてください。

私には歳の離れた姉兄がいるのですが、姉が小学生のときに「父親に(というところに時代を感じますね)今の職業を選んだ理由を聞いてくる」という課題が出たことがあったそうです。

父の答えは「一番給料が良かった」から。

父は母と学生結婚し、新卒で化粧品会社に入社するときにはもうすでに母は臨月。翌年に兄が生まれました。
そんなもろもろを含んでの「一番給料が良かったから」なのですが、そこまでの背景が小学生に伝わるはずもなく、また伝える気もなく面白がっていた面もあるのでしょう。やりがいや家族への思い軸に展開される予定であったその授業がしらけたのは想像に難くないと思います。

私はこの話が好きで、商売に向き合うときの姿勢というか、「必要なものであれば与えられる」というような説話、法話として理解しています。父はその後起業し、必要な仕事を着実に得ながら事業を発展させ、不本意ながら急な病に倒れ、私に事業を継承してくれました。

翻って自分になにができるかと考えて生まれたのが buddha mountainです。
「なにもしない、をする」というコンセプトを掲げているのですが、これは「必要なもの」と考えています。

冒頭に社会人になってすぐ、激務を経験したとさらっと書いたのですが、我々のような芸術、アート、クリエイティブに憧れる市井の人びとはやりがいを搾取されがちです。
「クリエイティブも、アイデアフルもいいけれど、何もしない時間をつくって、自分の心を鍛えて折れないようにしていこうで」
という中年のルーキーになったからこそ―自分の手をぢっとみていてからこそ―たどり着けた想いを、「なにもしない、をする」という言葉に込めました。

なにもしない時間を、おいしく、体に優しい嗜好品で過ごしてほしいという思いで作ったのが、GINGER LEMON HONEYです。
https://buddhamountain.store/products/ginger-lemon-honey


インドやネパール、チベットあたりのヒマラヤ圏の、肩の力の抜けたレイドバックした感覚を感じられるものを目指しました。
これからも「必要なもの」を探求していきますので、以後お見知り置きをお願いいたします。

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